Performing Voice Medicine
あなたの声のいのちをまもる本質的な問題把握と限界なき医療の追求
Our Philosophy

声は、存在・表現、
そして人生そのもの。
それを医学的に支えることが、
私たちの理念です。

私たち声のクリニック赤坂は、声の不調に悩む全ての方、特に声を使って自らを表現するパフォーマーの方々のために、日々努力を重ねています。

音声障害は、本来多くの要素が絡みあう多因子疾患であり、原因の把握そのものが難しい場合があります。当院では、これまでの経験と実績から、一人一人の問題の本質を的確に把握し、新規治療法も導入しながら解決を目指します。

声帯の精密な診察と「超」微細手術、共鳴腔としての上咽頭の形成治療、機能性発声障害への新たな取り組みなど、Performing Voice Medicineともいうべき、パフォーマーの声のための医療の実践基地です。

あなたが自らの声を取り戻すことが、私たちの最大のよろこびです。

Our Medical Strength

当院の強み

  • 4K High-Resolution Laryngeal Examination

    詳細な声帯の観察

    ストロボスコープと大型高精細モニターを用いて、声帯の病変を細かく評価します。

    声のもととなる音(原音)は声帯で生まれます。大多数の人の声帯は、もともと機械的と言えるほどスムーズで平坦な接触面を持っています。その表面に何らかの原因で小さな隆起や凹みが生じると、声のかすれや途切れ、発声タイミングの遅れ、声の持久力の低下といった症状が現れます。当院では、ストロボスコープ動画を内視鏡手術用の32インチ4Kモニターに映し出すことで、微小な声帯の病変を正確に評価します。
  • Outpatient Laryngeal Ultra-Microsurgery

    日帰りでの喉頭「超」微細手術

    マイクロフラップ手術用器具を用いた、
    声帯の「超」繊細な手術を日帰りで行います。

    声のパフォーマンスを障害している声帯の微小病変に対しては、全身麻酔下の顕微鏡手術(喉頭微細手術)が必要となります。一般的には入院となることが多い手術ですが、当院では、年齢と身体条件に問題がなければ、「東京日帰り手術クリニック」において、身体的・時間的・経済的な負担を軽減した日帰り手術を実施しています。院長は長年、声帯微小病変の手術法について研究・改良を重ねてきました。「東京日帰り手術クリニック」では、院長が整えた設備類を用い、自ら執刀いたします。
  • Advanced Nasopharyngeal Treatment

    上咽頭の徹底的な治療

    一般的な上咽頭擦過療法(EAT)にとどまらない、上咽頭の徹底的な治療を行います。

    近年、様々な身体不調の原因として慢性上咽頭炎が注目を集め、その治療法として日本で考案された上咽頭擦過療法(EAT)を実施する医療機関が増加しています。声の不調の原因としても上咽頭炎の重要性が認識されてきましたが、EATのみでは症状が十分に改善されないケースもあります。当院では、治療法をEATに限定せず、徹底的な上咽頭治療を行うことで、声のパフォーマーの上咽頭を最適な状態へと導きます。
  • Clinical Approach to Performing Voice Instability

    歌声の機能的不安定状態への対処

    パフォーマーを最も悩ませる機能的音声不安定状態への対処を行います。

    声の不調の中には、声帯そのものには異常がなく、発声時に声帯を閉じる筋肉がうまく働かないために生じるタイプのものがあります。裏返り・つまり・抜け・ガラつき、が代表的な症状ですが、ふるえ・ゆれ、ピッチの不安定さの中にもこのタイプのものがあります。ここではこれを「機能的音声不安定状態」と呼ぼうと思います。もともと全く問題なく歌えていた音域で、声のコントロールが効かなくなって意図しない音声症状が生じるもので、自力で対処することはかなり困難です。院長はわが国で唯一、2011年からこの状態について学会発表を継続しつつリハビリテーション治療を行ってきましたが、近年はさらに対処法の幅を拡げ多面的なものとし、明確なプロトコルのもと治療にあたっています。
  • Urgent Care for the Performing Voice

    声の緊急事態に対応

    声の不調を感じたら早めの受診を!

    声帯は通常とても丈夫で耐久性のある組織として知られていますが、一度その許容範囲を超えて強い炎症を引き起こしてしまうと、完全な回復までには相当な長期間を要する「熱しにくく冷めにくい」特徴を持つ器官です。したがって、症状が出始めた段階での早めの対処が非常に重要となります。一方、一般的な風邪に罹患した場合でも、多くのケースにおいて上咽頭に急性の炎症が生じていますが、適切な処置を行うことにより、より早期の回復を目指すことが可能となります。当院では、パフォーマーの方々が直面する声の緊急事態に対して、できる限り迅速かつ適切な対応を心がけています。特に重要な本番を控えている中で急激な声の状態悪化に見舞われ、不安を感じられた際には、どうぞためらわずに当院までご連絡いただければと存じます。
  • Advanced Voice Support Beyond Insurance

    保険医療の枠を超えた声のケア

    保険医療以外のコンディショニング手段も提供し、声の治療の限界を定めない挑戦をします。

    音声障害(声の障害)は、様々な要因が重なり合って生じる多因子疾患です。その中心となるのは声帯や上咽頭に生じた疾患であり、治療もこの二つを主なターゲットとしますが、他の要因も考慮する必要があります。このことは、主たる治療に加えて、様々な補助的手段やアプローチも効果を発揮する可能性があることを示唆しています。また、声帯や上咽頭の治療そのものも、保険診療内の手段だけでは限界があるのも確かです。当院では、声の改善手段を保険診療内だけに限定せず、自費治療や健康器具・健康法まで含めた幅広い選択肢をご提案し、従来の枠にとらわれない改善の可能性に挑戦いたします。
New Patient's Guide

当院を受診される方へ

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    あなたの声の症状の原因はどこにあるのでしょう?

    音声障害は基本的に多因子疾患です。一口に「声の症状」といっても、その原因は多岐にわたります。しかし、症状の種類によって、ある程度原因となっている場所が推測できることも確かです。以下に、主な症状の種類とその原因として可能性が高いものの対応を記しますので、ご参考になさってください。

    ※声のかすれ、雑音、途切れ、息漏れ、繊細な表現ができない
    ⇒声帯粘膜の異常
     *上記が長く続いている
     ⇒声帯結節、声帯ポリープ等
     *上記が最近生じた
     ⇒声帯炎

    ※特定の音域や声のわずかな不調、起声の遅れ
    ⇒声帯の微小病変

    ※声の持久力の低下
    ⇒声帯の微小病変もしくは発声技術的問題

    ※容易に出すことができていた音域の不安定さ
    (裏返り・息抜け・つまり・ガラ付き等)
    ⇒声帯の中の筋肉の反射的調節障害

    ※声を出すときの痛み
    ⇒上咽頭炎もしくは頸部筋のコリ

    ※鼻声
    ⇒鼻腔の狭さ・もしくはアデノイド(上咽頭)の隆起

    ※マイク乗りが悪い・抜けが悪い
    ⇒アデノイド(上咽頭)隆起もしくは発声技術的問題

    ※発話時のカチッとしたノイズ
    ⇒上咽頭雑音

    ※発声時の痰がらみ
    ⇒鼻水、気管からの痰、もしくは上咽頭からの痰

    ここでは代表的な症状のみを挙げましたが、これら以外にも多様な症状に対応していますのでご相談ください。

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    詳細な声帯所見をスムーズに見ていただくために

    当院では、声帯の詳細な所見を撮るために、一般耳鼻咽喉科で多く用いられる経鼻(鼻からの)軟性ファイバースコープではなく、口からの硬性鏡による観察を主としています。経鼻ファイバーに比べて圧倒的に高画質な所見が得られますが、時に咽頭反射が強く、観察が困難になってしまう方がいらっしゃいます。
    なるべく反射を生じずに検査を行うためには、体位の工夫が必要です。上図のように、上半身と首を前に倒していただき、頭部だけを上に向けていただくと、最も反射が少なく、きれいに声帯が見える確率が高まります。ご協力をお願いいたします。
    また、検査の時の発声は「エー」が最も適しています。「あっかんベー」の最後の「エー」をするつもりでお願いします。
    どうしても反射が強く、硬性鏡での観察が難しい場合は、経鼻軟性ファイバーでの検査となりますので、ご了承ください。

Important Notices for Your Appointment

受診する皆様へ お知らせ・お願い

ご来院の際は、下記につきましてご確認をお願いいたします。
  1. 一般耳鼻咽喉科診療は行っておりません
    当院は、声の診療に特化しておりますため、一般耳鼻咽喉科疾患でのご予約は承っておりません。お電話でお問い合わせいただきましても、他の医療機関をお勧めさせていただくこととなりますのでご了承下さい。
  2. 院内マスク着用のお願い
    新型コロナ禍は、感染予防におけるマスク着用の効果を裏付けることになりました。現在、制度としてはマスク着用は個人の判断となっていますが、通常の感冒など一般感染症の予防のためにも、医療機関内ではマスク着用が推奨されており、院内滞在時はマスク着用をお願いしています。お持ちでない方は受付にお声がけください。診察室内においても、口からの検査処置時以外はマスク着用をお願いいたします。鼻からの処置でも、口はマスクで覆っていただけますと有難く存じます。
  3. 完全予約制診療・予約制限について
    院内混雑緩和のために、完全予約制診療とさせていただいております。直接ご来院いただきましても、対応はできかねますのでご了承ください。(万が一、診療枠が空いていた場合でも、予約の方の診療が終了するまで院外でお待ちいただくこととなりますので、ご了承のほどお願いいたします。)
    また現在、非常に多くの方にご来院いただいております。日によっては当院の診療能力を越える状況になってしまい、ご連絡いただきましても、やむを得ず診療をお断りせざるを得ない場合がございます。ご容赦いただきますよう、重ねてお願い申し上げます。
  4. 来院時間についてのお願いと予約時間について
    院内待合のスペースには余裕がありません。早めにご来院いただいた場合、院外でお待ちいただくこともございます。ご理解ご協力のほど、よろしくお願いいたします。
    また、予約時間はご来院いただく目安の時間で、診療開始時間ではありません。医療機関の特性上、待ち時間が長くなることもございますので、後のご予定のお時間には余裕を持ってご来院くださいますよう、重ねてお願い申し上げます。
  5. 診療時間短縮についてのお願い
    お一人様あたりの診療時間は、再診 5分 / 初診 15分 を想定しています。
    現在の状態やご予定、ご希望の処置など院長への伝達事項はあらかじめおまとめいただき、手短にお伝えいただけますとありがたく存じます。また、再診の場合は受付スタッフが承り、院長に伝えることも可能です。患者様の待ち時間短縮のため、ご理解とご協力のほど、お願い申し上げます。
  6. 診療データの研究利用についてのご案内
    当院では、皆さまの診療をより良いものにしていくために、日々の診療で得られたデータを、医療の研究や調査に使わせていただくことがあります。
    もちろん、お名前やご住所など、個人が特定できる情報がそのまま使われることはありません。個人情報の保護には十分に配慮していますので、ご安心ください。
    「自分のデータは研究には使ってほしくない」という場合は、いつでもお気軽に院長にお知らせください。データとしても研究に使わないように対応いたします。
    ご理解とご協力を、どうぞよろしくお願いいたします。
Q&A

よくある質問

当院についてのお問い合わせをまとめています。
予約の取り方を教えてください。
初診希望の方はお電話でお問い合わせください。再診の方は原則としてWEBでの予約をお願いしておりますが、当日の緊急受診に関しては、お電話頂くと受診可能な場合もございます。また、継続受診が望ましい方に関しては、受診後に院内で次回予約をお取りいたします。
保険診療は行っていますか。
当クリニックは保険医療機関です。したがって何らかの声の症状がある場合、保険診療でまかなえます。
当院には、保険診療以外にも、自費診療メニューや健康器具の提供メニューがございますが、声の診療とは独立してご利用いただくこととなります。ただし、声の疾患の治療のためにこれらを利用する場合は、保険診療分もあわせて自費診療となります。
駐車場はありますか。
申し訳ありませんが、当クリニックの専用駐車場はありません。近隣のコインパーキングをご利用下さい。ビル敷地内のスペースは、他社様の契約駐車場となっていますので、短時間でも駐車なさらないようにお願いいたします。
支払いはクレジットカードを利用できますか。
はい、クレジットカードをはじめ、PayPayや交通系電子マネーなど、ほとんどの電子決済が利用可能です。
希望の日時に予約が取れません。
現在、大変多くの患者様にお越しいただいており、予約状況によってはご希望の日時に予約をお取りできない場合があります。別の日時でのご予約をご検討いただくか、当日受診であれば、緊急受診枠としてご来院可能な場合がありますので、お電話にてお問い合わせください。
声の調子が悪く、他の医療機関を受診したところ、特に問題がないとのことでした。受診する意味はあるでしょうか。
声の医学は大変にニッチな領域であり、音声専門の医療機関でないと診断できない状態は数多くあります。一例を挙げますと、当院受診後に声帯手術を施行した患者さんのうち、61%は前医では病変を指摘されないか、病変は指摘されても手術の必要がないとされていました(2017.2-2020.1のデータ)。声の症状を自覚されているのであれば、一度受診を検討なさってください。
診療時間
09:30 - 12:00
14:00 - 17:30
09:30 - 14:00
祝日は休診となりますのでご注意ください。
特別診療枠(手術・検査)
休診日:水曜・土曜・日曜午後・祝日・第4火曜
For You and Your Voice

メッセージ

院長 駒澤 大吾
For You and Your Voice

HPリニューアルにあたって

当院は、声の障害の診療に特化したクリニックとして、2016年12月に開院しました。音声医学を専門とする医師である院長と、30年にわたり職業歌手として数多くのオーケストラと共演を重ね、その経験をもとに声の問題と向き合うセラピストである副院長によるクリニックです。

声の障害の中でも、歌手・声優・俳優・ナレーターなど、声のクオリティそのものが問題になる職業的音声表現者を中心的な診療対象としています。声に不調を抱える音声表現者の方々に、声帯や上咽頭をはじめとする自らの楽器の状態をチェックしていただき、必要であれば医療的ケアにゆだねていただくことによって、安心して活動できる環境を我が国に創り出すことを理念に掲げています。

開院以来、多くの患者様にご支持いただき、職業的音声表現者の声の障害の治療とコンディショニングについては、わが国有数の施設に発展してまいりました。皆様とともに問題解決をしていく中で、これまで試みられてこなかった治療内容にチャレンジし、研究を重ねることによって、当院独自の、声のパフォーマーのための音声医学( Performing Voice Medicine:PVMと名付けようと思います)が出来上がりつつあります。
その中核となるのは声帯と上咽頭に対する医療です。音声の生成にとって、声帯が中心を担うのは明らかですが、音声表現者のコンディショニングを考えるとき、上咽頭も声帯と同等かそれ以上に重要です。音声表現者には、通常の耳鼻咽喉科診療の枠を越える、繊細で徹底的な声帯と上咽頭のケアが必要であることがわかってきました。また、より複雑な問題として、パフォーマンス発声の機能的調節障害・音声不安定状態がありますが、この問題に対しても、当院独自のアプローチで改善を試みています。

ただ、声の障害は、多くの要素が絡み合う他因子疾患であり、自分の声に生じている問題の本質を把握するのが難しい場合もあるかと思います。診療の中で、患者さんご本人にも病態や治療法の説明を致しますが、その場ですぐに理解できない場合もあるでしょう。一方で、PVMの正しい情報は、インターネット上にはほとんど見当たらないという現状もあります。
そこでこのたび、クリニックのホームページをリニューアルするにあたり、開院以降に発展した内容も含めて情報発信のページを「声の医学ガイド」として充実させ、声に生じる問題に対する当院の考えについて理解を深めていただけるようにしました。お時間のある時に目を通していただければと思います。

2025.6.1
院長  駒澤大吾
副院長 駒澤美和子

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